つまり、入社後のギャップが少ない企業
要旨:
- 1位はマッキンゼー・アンド・カンパニー、2位は特許庁、3位はリクルートマネジメントソリューションズ
- 上位には、期待できることがわかりやすい「実力主義企業」と「長期安定企業」が多くランクイン
多くの企業が新入社員を迎える4月。一方で、入社した企業で入社前に描いていたイメージとの違いに直面している新入社員も多いのではないでしょうか。誰しもが少なからず感じる、入社後のギャップ。新卒入社社員の3割が3年で離職すると言われる中、いかにギャップを最小限にできるかは社員の定着率を向上させるために必要不可欠であると言えます。
今回の調査レポートでは、入社前に抱く期待を裏切らない企業をクチコミから調査しました。Vorkers(現:OpenWork)に投稿された「入社後ギャップ」に関するクチコミを機械学習によって解析し、よりギャップが少ない企業をランキング化しました。入社後のギャップが少ない企業、つまり、期待を裏切らない企業にはどのような特徴があるのでしょうか。
期待を裏切らない企業ランキング
※ランキングの評価点・クチコミ件数などは集計時点の数値となるため、「Vorkers(現:OpenWork)」各企業ページで掲載している数値と異なる場合があります。
「実力主義企業」と「長期安定企業」が多くランクイン
上位には、マッキンゼーやボストンコンサルティンググループなど、外資系コンサルティング会社を含む「実力主義企業」と、特許庁やNTT、日本郵船といった「長期安定企業」がランクインしました。正反対の性質を持つ企業ですが、それぞれ、入社後に期待できることや働き方のイメージがしやすく、ギャップが生まれにくいことがうかがえます。
「入社を決めた理由:ビジネススキルの短期間での向上。経営視点を学ぶため。国際的な環境で働くため。入社理由の妥当性:目的は達成できたため、満足している。ただ、元々将来的には自分で事業をやることを考えていたため、その観点では他社の方が適していたかもしれないと感じる。将来コンサルタントとしてやりたい、また、まだキャリアに悩んでいる人に最適な環境かと思う。(コンサルタント、男性、マッキンゼー・アンド・カンパニー)」
「入社を決めた理由:専門性が高く入庁後も自己研鑽ができることと、ワークライフバランスが取りやすいことを重視した。入社理由の妥当性:概ね、入庁理由は妥当だった。研修制度は非常に充実しており、入庁から3ヶ月程度ある審査官補コース研修に加え、1年目からも多くの技術研修に参加が可能である。また、審査業務は基本的に単独で行うため、定時退庁や有給の使用は気兼ねなくできる。(審査部門、男性、特許庁)」
「入社を決めた理由:女性でも活躍できる、長く勤められる。人事の経験が積める。入社理由の妥当性:実際に男女関係なく活躍できていたし、40代以上の方も多く働きやすい。(営業、女性、リクルートマネジメントソリューションズ)」
「入社を決めた理由:グローバルな環境であること。また、外資系航空会社の場合、日本人は日本路線専用で採用されることが多いが、エミレーツは国籍関係なく全路線に乗務できることが決め手でした。入社理由の妥当性:上記内容は全て妥当でした。認識のずれはありませんでしたが、やはり海外で暮らしたことの無い方や、入社後は他のクルーとアコモデーションをシェアすることになるため、異なる文化や習慣を柔軟に受け入れられない方は、最初は苦労するかもしれません。(客室乗務員、女性、エミレーツ航空)」
「入社を決めた理由:日本の企業で純粋な基礎研究をしている場所は他にないため。入社理由の妥当性:妥当であった。研究環境としては他に類を見ないサポートがあり、大学や独立行政法人を凌ぐ環境であることは間違いない。(研究職、男性、NTT)」
データの集計について
データの収集方法
「Vorkers(現:OpenWork)」の会社評価レポートへの回答を通じてデータを収集しています。
会社評価レポートの回答条件は下記の通りです。
- 社員として1年以上在籍した企業の情報であること
- 500文字以上の自由記述項目と、8つの選択項目に回答いただくこと
以下の2つのデータについても収集しています。
- 月間残業時間(実数)
- 有休取得率(実数)
対象データ
Vorkers(現:OpenWork)に投稿された「入社後ギャップ」に関する会社評価レポートが20件以上ある企業1783社への投稿122696件を対象データとしています。
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